海水魚飼育を開始して少し時間が経過すると、

オーバーフロー水槽にしたいな~

いつかは水槽を変えたいな~
っという衝動に襲われることがあります。
アクアリウム界隈では圧倒的に人気なオーバーフロー水槽について、そのメリット、何故人気なのか、実際使っている管理者の感想も踏まえて考えてみたいと思います。
はじめに
まずはオーバーフロー水槽を始める前に海水魚飼育についての必要設備や、仕組みについて把握しましょう。
海水魚飼育については知りたい方は、コチラの記事を参考にしてください。
オーバーフロー水槽の仕組みについて

ここではオーバーフロー水槽の仕組みを解説するよ!
まずオーバーフロー水槽とは、水槽内に『フロー管』と呼ばれる給水管を採り入れたアクアリウムです。このフロー管に溢れた水が高低差を利用して自動的に濾過層に給水されます。
オーバーフロー水槽=水槽一式のことを指します。
水槽・ろ過槽・水槽台・水流ポンプ・塩ビ配管など含めた設備
一般的には上下で2つの水槽を用います。
- メイン水槽(魚やサンゴ)
- 濾過槽
また給水についてはポンプ1つで2つの水槽の循環を行います。

ろ材を大量に設置できるため、ろ過能力が他のシステムに比べて格段に高く、海水魚水槽には理想的な環境作りができるため、海水魚飼育ではオーバーフロー水槽がよく採用されています。
オーバーフロー水槽のメリット

オーバーフロー水槽のメリットを解説するよ!
・クーラーやプロテインスキマーなどの設備を収納可能
・過能力が高い
・メンテナンスが行いやすい
・総水量を増やすことが可能
・メイン水槽の美観が保たれやすい
クーラーやプロテインスキマーなどの設備を収納可能
初心者、上級者問わず、海水魚飼育において環境を整える際、ある一定の設備が必要になります。
- クーラー、ヒーター
- プロテインスキマー
- 水温計
- 濾過材
- 殺菌灯 etc…
当然のことながら、水温計やヒーターくらいはメイン水槽に設置しても問題ないかもしれませんが、ある程度パワーのあるプロテインスキマーについては、当然メイン水槽には設置ができなくなります。
その点、濾過槽を別で用意してあるオーバーフロー水槽では、その中に設置できるのがメリットとなります。
過能力が高い
これは濾過槽の大きさにもよりますが、物理濾過と生物濾過、プロテインスキマーなど容量や規格の大きいサイズのものが設置可能となるため、総じて濾過能力が高くできます。
自身で組み合わせのアレンジが効く点が良いです。
メンテナンスが行いやすい
水槽が2つあり、メイン水槽と別のところに濾過槽があるためメンテナンスの際、メイン水槽の底砂を荒らすことや、魚がびっくりしてゴミを散らかす心配が激減します。
また物理濾過のウールマットは定期的に交換が必要になりますが、濾過槽にあるため、こちらも簡単に交換や清掃ができます。
総水量を増やすことが可能
海水魚飼育においては以下のようになります。
・総数量(多)=難易度が低い
・総数量(少)=難易度が高い
これは総水量が多いほど、水質変化(悪化や温度の上昇など)が緩やかになるためです。
極端な話ですが、「コップに醤油1杯」と「プールに醤油1杯」どっちが水質変化が大きいかというイメージです。

メイン水槽の美観が保たれやすい
美観についてはイラスト通りです。
どちらが綺麗かは一目かと思います。

海水魚水槽は
- 飼いたい魚の大きさ
- 飼育数
- イソギンチャクやサンゴ中心 etc…
このように自身のスタイル合わせて飼育が可能ですが、どのスタイルにも合わせやすい。それが最大のメリットだと感じます。
オーバーフロー水槽のデメリット

オーバーフロー水槽のメリットを解説するよ!
・一式の初期費用が高い
・配管接着には慣れが必要
・落水音が大きい
一式の初期費用が高い
なんといっても初期費用が高いです。
これはセットの水槽台などもメイン水槽の重さや衝撃等も考慮した上での作成をしているため、致し方無いところではありますが、一式を揃えると最低でも50,000~以上にはなります。
配管接着には慣れが必要
デメリットの一つとして配管接続の難しさがあります。
パーツを組み合わせ、水漏れしないようにし、流量などを意識した構築や接着が必要になるため、初心者の方がイチから組み立てるのは難易度が高いです。
組み立て自体はシンプルですが、DIYなどが苦手な方は組立て・設置サービスを行なっている業者やショップに相談するのも一案です。
落水音が大きい

これは我が家でも問題となったよ(汗)
一言でいうならば五月蠅いです。(笑)
構造上メイン水槽からあふれ落ちた水が空気を巻き込みながら濾過槽へ落ちていくため、飼育水の落水音が常時うるさいくなってしまいます。
配管を調整したり水槽台に防音シートなどを貼れば多少は緩和できますが、寝室などに設置するとかなり気になるかもしれません。
フロー管にスズランテープを垂らすと静かになります。
さいごに
今回はオーバーフロー水槽のメリットとデメリットなどについて解説をしてきました。
オーバーフロー水槽にはろ過性能が高く水質管理がしやすいというメリットがある一方で、初期費用が高く配管がやや難しいというデメリットがあります。
特に我が家ではオルカT90のオーバーフロー水槽を使用し落水音には悩まされていますが、
- メイン水槽のフロー管にはスズランテープを垂らし
- 濾過槽のフロー管には吸音材を被せる
この2つで劇的に改善されたので、一度騙されたと思って試してみてはいかがでしょうか。
オーバーフロー水槽は高額な買い物になりますので、今回ご紹介したメリットやデメリットなどをよく確認し、後悔のないように選んでみてください。
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